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ウズラーから逃れてきた「うずら雛様」 [お雛様]

2013.11.01

NEC_0644.JPG

ウズラーから逃れてきた「うずら雛様」


こちらお雛様ですが、
「うずら雛様」です。

そうなんです、
ちょうど、鶉の卵と同じ大きさなのですよ。


鶉という鳥は、
鳥綱キジ目キジ科ウズラ属に分類されているそうですね。


そうなんです、
スーパーで、鶏の卵のお隣で売られているからって、
鶏の仲間ではないのですね。




かのWikipediaによると、


日本(主に本州中部以北)、モンゴル東部、朝鮮半島、シベリア南部、中華人民共和国北東部などで繁殖し、冬季になると日本(本州中部以南)、中華人民共和国南部、東南アジアなどへ南下し越冬する。

紀元前3,000年前のエジプトの壁画に描かれたウズラと本種が似ていることから、エジプトから大陸伝いに東方に渡り海を越えたものが本種の由来とする説もある。


和名は「蹲る(うずくまる)」「埋る(うずる)」のウズに接尾語「ら」を付け加えたものとする説がある。

繁殖形態は卵生。
配偶様式は一夫一妻。
5-10月に植物の根元や地面の窪みに枯れ草を敷いた巣に、7-12個の卵を産む。
メスのみが抱卵し、抱卵期間は16-21日。
雛は孵化してから20日で飛翔できるようになり、1-2か月で独立する。
生後1年以内に性成熟する。


ということですよ。



つまり、
鶉という鳥は、
毎年、パートナーを取っ替え引っ替えするという乱倫なオシドリや、
ハーレムを作る淫乱で且つ男尊女卑なニワトリなどとは異なって、
専業主婦の妻と働き者の夫で一生仲良く暮らすという、
実に愛情深く、しかも道徳的にも正しい鳥なのです。


というわけで、
この鶉ひな様のご夫婦も実に仲良し。


NEC_0646_mo.JPG


ある晴れた日に、
草むらでうずくまって、
日向ぼっこを楽しんでいらっしゃったのです。


そこに、
どこからともなく現れたのが、
かの悪名高い怪物「ウズラー」。


あら、「ウズラー」ってご存知ない??


近頃、
そこここのスーパーに出現して、
卵売り場を荒らしているとの噂がありましたよ。


なんでも、たまあに有精卵が混じっているとかで、
それを見つけては、自宅で保温して、孵すのだそうです。


多くの「ウズラー」は、
卵から孵った雛をペットとして飼って、
それで楽しむ程度なのですが、
やはり、どこにでも必ずいるのが、
貪欲者。


沢山の雛を孵して、
それを売って、お金儲けをしているという、
極悪非道な輩。


この「うずら雛様」ご夫婦を草むらの陰から見ていたのが、
こんな極悪非道の「ウズラー」だったので、
もうたまりません。

そこから悲劇が始まったのです。


「ウズラー」は
コクリコクリとご夫婦が仲良く居眠りを始めたのを見て、
さっと掴んで、ケーキの空き箱に押し込んでしまいました。


そして、
連れていったのが、とんでもない部屋。

とっても狭くて、
ベッドを置いたら、もう隙間がありません。

しかも、壁も天井も床のじゅうたんも、
これが全部ピンク!!


こんな酷い部屋に押し込められて、
外から鍵をかけられてしまいました。


びっくり仰天したお雛様は
ピンクのドアをガンガン叩いて「出してくれ!!」
と叫びました。


すると、
「ウズラー」は
ドアの向こうから、
とっても気持ち悪い声でこういうのです。


「イッヒッヒ、出してもらえたければ、
ばんばん卵を産むんだ。

そうだな、100万個産めば出してやるぞ。

さあ、励め!!」


そう言うと、
気持ち悪い笑い声を響かせながら、
どこかへ行ってしまいました。


あまりのことに
うずら雛様は涙も出ませんでしたが、
やっとのことで、こう言い合いました。

「これって、
私達、拉致されたってことよねえ」


「そうだなあ」

「こんな部屋に監禁して、
卵を産めだなんて、本当に馬鹿にしてるわよねえ」


「全くだ。

卵を産むって、神聖な愛の行為なのに、
一体なにを考えているんだ。

本当に破廉恥なやつらだ」


うずら雛様は、手を握り合って誓いました。


ここにいる間は、絶対に卵は産まない。

そして、ここから逃げ出そう。



そう決めたのは、
これまた困難の始まりだったのです。


なぜなら、

「ご飯と卵を引き換えにする。

飯が欲しけりゃ、卵を産むんだ」

と「ウズラー」が言ったからなのです。



卵を産まないうずら雛様は、ご飯がもらえず、
日に日に痩せ衰えていきました。


立って歩くことはもちろん、
座っていることさえできなくなって、
二人で、ゴロンと寝転がっているしかなくなってしまいました。


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窓もないピンク一面の部屋で、
うずら雛様は手を握り合って、
草むらで日向ぼっこをしている光景を思い浮かべながら、

「私達、こうやって一緒に天国に行きましょう」

と、涙を浮かべて見つめ合っていた、
そのとき。


突然、ピンクの壁が割れて、

「もう大丈夫だよ!!」

という声が。


あああ、アンパンマンではありませんか!?






「お腹すいたでしょう。

さあ、あんパンを食べて元気になって」


アンパンマンのくれたあんパンを食べて、
すっかり元気になったうずら雛様は
また、あの懐かしい草むらに帰ることができたのでした。


あれから、
お二人には沢山の雛宝に恵まれたということですよ。


めでたしめでたし。


男雛。

幅。2・7cm

奥行き。2.7cm

高さ。4・8cm


女雛。

幅。2・7cm

奥行き。2.7cm

高さ。3・9cm


中は空洞になっています。

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